ギター仙人

(--不良門弟記--)
ジム・ホール、ヘレン・メリルといった方々が、親しみを込めて

”ポンちゃん”と呼ぶ、鈴木 康允さん。



これは、ライブで2曲もやるとカラー・タイマーが点滅する程度

の腕前のくせに、「隣の市に住んでいる」という理由だけで、

ポン先生の門弟の振りをしている、そんな”ゆわかし”が綴る、

先生の近況である。


←戻り
[2004年7月26日]



さて、第6章です。



今日は9時半過ぎに到着。

何と今回は、カメラを家に忘れてしまいました!

(ごめんなさい、今日は画像なしです)。

しかも・・・アンプの電源コードが無い!ああ・・・。



さて、お店に入ると・・・。



やってる、やってる。

とっても良い感じです。思うままに演奏している先生、やっぱり良いですね。



程なくトリオは休憩、先生とトリオの皆さんで、戦後のギョーカイの昔話でした。

有楽町のすぐ前の「コンボ」とか、大手町の「ママ」とか。

「コンボ」の方は、ライブじゃなくてレコードを聴かせるお店だったそうですが、

渡辺貞夫さんとか、ズージャの演奏者はみんな来てたという話です。



BGMは、サムシング新登場の「おもちゃバンド」!

ソロの時は、ちゃんと他の楽器が休んだりして、すごい。



こいつらです



演奏は、MIDIっぽいですが、これは、ミュージシャンの手強いライバルか?(笑)



最後のセットの最初、私のギターと小林さんのベースで、デュオを何曲か

演奏させていただきました(汗;汗;;)。その後に、先生によるトリオでしめる。

今日は先生、好調ですね。



演奏後、今度はBGMがED BICKERTをフュチューチャーした、

ローズマリー・クルーニーです。今日も先生「これ、エド・ビッカートだよ」と、

教えてくれました。



「最近、彼のCDを2枚手に入れたんです」というと、「コード、良いでしょ?」

とおっしゃってました。そう、コードが素晴らしい。しかも、ずっと後の世代の

プレーヤーが選びそうな響きも多くて、ある意味時代を超えている、というか、

いちばんおいしい「ストライク」なコード・サウンド。10年とか、20年とかを経て、

淘汰された後のようなサウンドを、すでに出していた。私はそんな風に思うので、

「今の若手が弾くような響きがありますね」とか言ったら、ちょっと首をかしげて

らっしゃいました。ああ、判ったようなこといって、ハズしてしまったかな?



エド・ビッカートの日本語紹介ページ(山田 忍さん)はこちらです。



今日は、お客さんで、若い女性の方々が来ていました。みな綺麗な方でしたねー。

もしかしたら、新聞に載ったりして、始めて聴きに来てくれる方も増えたのかも

しれません。嬉しい限りです。



カメラがあれば、先生とワンショット、いっちゃったのになー(笑)



そうそう、先日バブルでも、音川さんHPの管理人であらせられる、awkwardさんが、

先生のCDが「お店で山積みされてました」って、教えてくださいました。

ほんとにCD、出して良かったですね、先生。



ではでは、次回は8月最初です。



-----7月27日。

メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

ゆわかし(g)


[2004年9月27日]





来訪者の方、ごめんなさい、すっかり間が空いてしまいました。



久々に先生のトリオ日に訪れてみると、意表を突く展開。



ゲストのギター、ピアノの方によるデュオ。それから、レギュラー・リズムセクション を加えての、カルテットという構成。ギターのかたは、Jazz Life5月号で、ダキスト の事を寄稿されていた方だと、すぐに気がつきました。 上手い! 世間知らずな私、不覚にも存知あげなかったのですが、間違いなく 歴戦のプロですね(ギョーカイの知人に訊いたら、当然のように知って いました)。ジム・ホール系スタイルでの多彩な切り口、バンドをコント ロールするお手並みなど、さすがです。 そして、ギターの音も良い。 トーンが絞られた中でも、芯のある倍音が含まれているサウンド・キャラクタは、 立ち上がりに関しても良好で、重すぎる所がありません。聴いて唸らされる 音色、というのでしょうか。 このギターについては、その音色からして、かなり軽く造られているか? という予感がしましたが、実際に持たせてもらったら、TACOMAギター みたいな「激軽」ではなくて、ボディのサイズと重さが実に絶妙なバランス。 さすがに、これは良いです。
そして、ピアノの方は、哀愁のある味わい。かつ、コード楽器同士での、 見事なコラボレーション。 さて、本日は茨城で撮影中の、某映画監督氏も見えられて、ちょっとご挨拶。 良い映画が撮れる事、期待してます。皆さん今回の演奏にはゴキゲンで、 最後には、スタッフ一同で踊ってました(笑)。 3セット目は、先生が入っての演奏。
動と静、ホットとクール、そんな風に言っては極端すぎるかも、ですが、 これだけの「達人」なお二人にして、こんなにも違う。Jazzというのは、 本当におもしろい。 先生のプレイは絶好調!美しいサウンドです。 ではでは、また次回。 -----10月06日。
メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

粟澤さん(g)

飯沼さん(p)


[2004年10月06日]



今回は、撮影アングルを工夫してみました。
ぐぐっと寄ったり、下から撮ったり・・・。
「静けさ」まで感じるような先生の演奏。
その中に潜む「動」の部分を感じていただけ
たら、幸いです。
こちらはリズムのお二人。
いつも堅実なサポートぶり。
今回はサックスのNさん、ペットのHさんも
演奏していただきましたが、撮影チャンスを
逃してしまいました。すみません・・・。
ではでは、また。 -----10月20日。
メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

沼田さん(ts)

Hさん(tp)

ゆわかし(g)


[2004年10月25日]





来てみると、休憩中。

先生の旧知の方がみえていて、とってもなごやかな感じです。



さて、間もなく始まったセットは、先生好調。

酒バラ、スムースな流れの中に、実はアグレッシブな一面も

潜んでいます。何たって、ジャズなんですから!



後で「最近指が痛くなちゃって」なんておっしゃっていましたが、 少し弾いてるときは、痛くないとも言ってました。・・・っていう事は、 もう少しライブの機会があった方が良いのかもしれませんね(笑)。 今日は、先生のギターのブリッジをよーく見てみました。 何と、プレーン弦と巻き弦で、アクションを変えてある。 つまり、1〜3弦が4〜6弦よりも低くなってます!
・・・フツーは、奏者が弾き易いように、6弦全体で、なだらかなアールが つくようにブリッジを仕上げるもんですが、先生は違う。 弦の都合、響きの都合に合わせて弦高を決めているようです。 こういう自分の信じる手法を実践して、見事に美しいサウンドを出している。 ただただ、恐れ入ったと言うしかありません。 また、弦について話を伺うと、弦はダダリオをバラで購入して、ゲージでもって 音のバランスを取っているらしいですね。トップは0.11で、3弦はプレーン。 今は、特に2弦の太さを気にしているそうです。 さて、次のセット最初では、ゆわかし+新ギターの出番。 「少しは、きちんとしたプレイをやらなきゃ」っていう事で、 それらしい楽器にしてみたのでした。 で、実戦で使って感想は、「こんなに良いとは思わなかった」。 まあ、色々な点で、楽器が良く応えてくれる。嬉しい誤算。 で、先生とデュオで枯葉をおつきあいいただいた後、ボーカルのOさんへ。
しっとりと良い感じです。 先生、歌伴だとかなり解りやすいコードを押さえるので、私などはもう指板は必見! ラスト、マスターも入って、オール・オブ・ミー! いやー、おもしろかった。 ではでは、また次回。 -----10月29日。
メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

小沼さん(vo)

ゆわかし(g)


[2004年11月29日]





はじめて!



そう、今回は早く到着できて、はじめて1曲目から観る事ができました。





まずは、オハコなマイナー系の曲から。おお、先生、絶好調です。

かつての無印CDのテイクより、良い感じかもっていう位です。

以後、メンツも「久しぶり」とか言ってる曲などを、

いつもよりやや速めなテンポで描いて行きます。



セットが終わると、合間に色んな話を伺う事ができました。 ジム・ホール、バーニー・ケッセル、アッティラ・ゾラー・・・ 川崎燎さん、潮崎郁夫さん・・・なんだか、出てくる方々、すごすぎるなあ。 でも、オモシロイ。 アッティラ・ゾラーがトコトコ来て、トリオにまざって弾いたり・・・ ジム・ホールが遊びに来て、目の前で酒バラとか弾いたら・・・ そりゃもう至福の時でしょうねぇ。 バーニー・ケッセルは、手の皮、柔らかかったそうです。 で、2セット目。 わたくしにも「じゃ、入って」と言っていただきました。通ってる「継続の力」 という事でしょうか。やる曲についても、少ないレパートリーで頭をひねっていると、 「**** は?」とか言ってくれて、「あ、じゃ、それ」(笑);;; 何だかなあ、これで良いんだろうか。本来ならば嘆願して、 いちどでもご一緒できたなら、ラッキーというべき所なんですが。 今日はサックス/フルートでNさんも参加していただきました。 管が入って、普段と違うキーなんですが、あれこれ言いつつも、ちゃんとした演奏が 成立する。逆に、それくらいの方が、かえってオモシロがってるという、何とも 頼もしいトリオです。 セットの合間で、最近ネットで知った方の事をお話しました。 「マルキオーネ氏に弟子入りしてる方が、先生に教わったこと、あるそうです」。 「あ、知らない・・・短期で教えた人も入れると、何百人になるんで・・」 「そういえば、本人も名前覚えてもらわなかったって・・・」 「ンニョ、ンニョ・・・(急に弁解を始める)」 ・・・こういう事、結構あるようで(笑) 結局、3セット目もお邪魔虫してしまいました。 何だか、いつにも増して、面白かったです。 次回はわたくし、お休みしまして、'04ラスト・ライブのご報告となる予定です。 -----11月29日。
メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

沼田さん(ss・fl)

ゆわかし(g)


[2004年12月27日]





今日は今年さいごのライブ。



かなり早めに着いたのに、もう1stはおわっちゃったそうで、びっくり。

訊けば、今日は客足が早くて、デュオでやってたそうです。



そんな調子ですから、結局この日は、お客さんがたくさん見えました。

ええと、千葉から、そして鹿島から、ミュージシャン系。

自称、先生の「追っかけ」という女性ファン2人組(^。^)。

その他、大勢の方々(笑)。



--



さて、ほどなくトリオで2ndセットが始まり、店内は静まる。

・・・いつもの先生の音楽です。



鈴木 康允という名前がついた、音楽の魂。



力まず、飾らず、ただ自然に、一番大切な音を紡いでゆきます。

本当に音楽というのは、その人間から出てくるものなのだな、と、

いつも思います。



次の休憩時間では、先生にマーティン・テーラーの CDを渡して、聴いてもらう事にしました(丁度持っていたので 思いついた、という程の意図です)。 ゆ:「先生、マーティン・テーラー知ってますか?」 ポ:「知らない」 ゆ:「じゃ、聴いてみてください、ヨーロッパっぽいんです」   ---中略、しばしの雑談・・・トリオの他のメンツは、   マーティン・テーラー氏を知ってました。--- ポ:「超絶技巧?」 ゆ:「超絶技巧なんですけど、品があります」 ってな感じです(笑)。 まあ、今でも新しいお弟子さんが増えたりしてるので、 最近注目されているプレーヤー、知っておいて損は無い んじゃないかと思います。それに、先生が彼にどんな 感想を持つか、ちょっと興味もあります。来年早々には 聞けるかな? --- 続く3rdセットは、私もまぜていただきました。 最初にゆわかしトリオで2曲。続いて先生に入っていただき、 デュオで1曲、それからカルテット。 気をつけてはいるのですが、最近の私は、どうも先生の清らかな 音楽を、たやすく「濁して」しまいます。ああ、修行が足りん・・・。 ワザも無いくせに、ピアニシモからフォルテシモまでの表現力。 しかも一番強い音が「叫び」にならんもんか、などと考えて いるので、ちょっと落ち着くまで時間が必要かもしれない。 当面は、にぎやか氏、「前座」に徹するのがよろしいでしょう。 --- ラストのセット、ボーカルのOさんが入ります。 ここでは、先生の必殺技、「ぼくこの曲嫌い」が炸裂!!(笑) 世界的に見ても、これは先生しか使えないかもしれない。 この曲できませんじゃなくって、この曲嫌いって言っちゃう(爆)。 それでも、誰一人として悪く受け取る人が居ないのは、 音楽に対してとことん純粋な先生ならでは、という人徳ワザ。
しかし、今日のOさん入り歌伴は、しっとりして良い感じ。 デキの良さからか、最後には嫌いって言ってた曲もやりました(笑)。 そして、本日のトリは、マスターのボーカル!! 面白かった。 また来年も来よう。 ではでは、皆様来年もよろしくお願いいたします。
メンバー

鈴木 康允(g)

小林 千明(b)

小池 信太郎(dr)

-ゲスト

小沼さん(vo)

ゆわかし(g)